それは、あくびをかみ殺している中起こった。
「な、なんてことを」
「ふっ、お前が悪いんじゃ。おまえが」
「こんなこと、許されると思っているんですか?」
「許す許されんの話ではない。お前が諦めれればいいんじゃ」
「っ私は、私はあなたを許さない。絶対に、許しておけるわけがない」
ばっと、顔をあげた彼は、常備している笑顔を脱いで。
「全面対決です」
そう言って、学園から消えた。教え子を連れて。
些細なことだった。とても些細な。
何がいけなかったのか。
秋の物悲しさが悪かった。
秋の丁度よい気温が悪かった。
学園長に言われて集まったのは、6年生だった。
集まった部屋の中で、みな集まった理由を考えている中、
学園長が現れた。いつもの思いつきか?と誰かが、内心馬鹿にしていたけれど、
いつもとただならぬ雰囲気を背負っている学園長に、彼らは気持ちを引き締めた。
「今からいう任務は過酷かもしれん。だから、嫌なものは最初に言え」
初めて言われた拒否できるということに、みな驚いた。
それほどまでに難しい任務を。とみんな唾を飲み込んだが、
彼らはこのところ暇であったので、少しエキサイティングな任務を期待していたのだ。
むしろ、待っていましたとばかりに彼らはお互いを見合わせて笑みを作った。
誰も辞退しない様子に、学園長はウムと一回言うと。
「土井先生、アレを」
「は」
そう言って、渡されたものに、みな頭に?を浮かべた。
「今から、おぬしらは、6年ではない、グリーン忍者戦隊6年ジャーだ」
言われた言葉に、最初に反応したのは、仙蔵だった。
「な、なんてネーミングセンスのない」
「ねぇ、留さん。グリーン忍者って、エコ忍者ぽくない?」
「・・・・・・呆れて何も言えない」
「わ、いいな。長次緑色じゃないか。グリーン忍者戦隊のグリーンで、
グリーングリーンだな」
「・・・・・・・・グリーンイエロー」
みな各々、会話している中で、文次郎は怒りに震えていた。
「これは、いったいなんなのですか?学園長?」
一番、任務に期待していた文次郎は、こんなくだらないことに、
呆れを通りこして怒りが込み上げてきたのだ。
ずいっと顔を近づけられた学園長は、カンと、強く杖で床を叩いた。
「侮るなかれ、三病の一つにとりつかれたか。潮江 文次郎」
あまりの、気迫にみな押し黙る。
「ここからが、本番じゃ。
お主らには、グリーン忍者戦隊6年ジャーになり、ある敵を倒してほしい。
敵は数人だが、強大で、強い。そしてなによりもお主らの弱みを持っている」
ゴクリと誰かが生唾を飲み込む音がした。
「敵とは一体?」
「「完全別世界の住人」と、その担任じゃ」
【グリーン忍者戦隊 6年ジャー (始まりの日)】
「なぁ、篠神よ。勝手に学園出てきてよかったのか?」
「あれ、くん。ここの住み心地はよくないですか?」
「いや、悪くはない」
シャカシャカと、後ろではとても面倒な泡立てを峰の護衛の人がかき混ぜていてくれている。
ここは、峰の別荘?みたいなところで忍術学園からほど近い場所に立っている。
いきなり、俺の部屋にきて、「行きますよ。用意して」と連れてかれた時には、
なんだと思ったけれど、毎日ご飯を作らなくても、時々峰の使用人の人が作ってくれるし、
読みたい本は、言えば出てくるし、眠たいと思えば、布団が出てくる。
快適すぎる場所なのだ。
木籐が入荷しようとしているどこかの茶を口にし、
ふわりと香る緑茶と違う独特のいい匂いにメロメロだ。
つい口元が緩むほどの幸せをかみしめているときに、篠神は俺たちに言った。
「さて、くん。みなさん。私たちの役目を覚えていますか?」
と言われて、俺の横にいる峰が、顔をゆがめた。
「・・・・・・本気なんですか。篠神先生」
「ええ、本気と書いて、マジです。峰くん」
藤野は、いつもどおり豪快な声をだして笑った。
「いいじゃん。面白そうだし、俺は乗った」
「木籐は、面倒」
「木籐くん?」
「・・・・・・イイエ、トテモウレシイデス」
ブルブルと震えながら、俺にしがみ付いている木籐。
ふっと視線を感じて、上を見れば篠神が笑っていた。
答えを促している笑みだ。
俺は、頬をポリポリ掻きながら答えた。
「学園の悪役だっけ?俺あんま役に立たないと思うけど、いいのか?」
にっこり。と音がつきそうなくらいの笑みを浮かべて篠神は、言った。
「ええ、君はいるだけで巨大な味方ですから」
何がいけなかったのか。
秋の色ずく季節が悪かった。
食欲の秋が悪かった。
「私の楽しみにしていたくんのお菓子食べたんですよ?許しておけません」
「お前がくれないのが悪いじゃろ。
わしだって、食いたいのに、に渡すなと言いおってからにこの野郎」
ここに、とてもくだらない幼稚な戦いが勃発した。
「「食い物の恨みは強い」」
2010・2・12
【リクの、六年生で争奪戦の、ことの発端をUP。ここからどうするかは、あは★
でも敵であることで、妄想乙女系が、電波乙女系が、野獣がいろいろ暴れます。
6人そろって6年ジャーなので、伊作は本編ではまだ出会ってないけどいることになりました
匿名さん&近衛さんが、お気に召せば・・・・・いいな。本当に。】