【小仮面の裏の扇】


言葉にしなければ相手に伝わらない。
そんなことは分かっている。


だが、こいつは言葉にしたってわかりゃしない。

そう思っていたのに。


違った。





バキ。


手にしていた扇が真っ二つに手の中で折れた。


秀麗がけなげに働いている姿を一目見ようとした結果。
・・・・・の姿を捕らえてしまった。


気づいたのはほんの些細なこと、
仮面を被った変な奴2が、雪と呼ばれていることからはじまった。

彼女は何が何でもミスはしない。
だったらなぜ分かったか。

周りのものから。
ミスをしたのは、友人から。


彼女がここにいるということはどこか滞在していること。
だが、彼女の性格から考えて一所にいないとばかり思っていたのに。
・・・・奴は、いつもとっぴょうしもないことをする。

イライラしながら、養い子に当たった。

こいつもこいつだ。

近づくな。といったはずなのに。




バキ。


無残にも扇だったものが山となり積み重なっている。


被害:扇
   吏部壊滅状態。