別にかまわないが、なぜこうなるんだ?
最初言われたのが「倉庫の掃除。」だった。
昔、どこぞのバイトでしたことがあるのとそんなに汚れてなかったので
数時間で終わり、
のんびりするのもなんだなと思ったので仕事を貰いにいった。
姉上とその友影月のところで、ぐちぐちいう人々を見て、
誰が何を言ったのか暗記し、
自分の所に来なかったのは、暗くてじめじめしているからきたくなかったのだろうか
取るに足らないと思われたのか。最初がたかが倉庫の掃除だし。
姉上らをみると、次くらいには妨害がきそうだなと歩みを速めた。
そして今、私は庭の手入れの仕事が終わり今はじゃがいもと格闘中。
すべてバイトという賃金稼ぎと興味で培った技能を生かし今の所
苦労することなくじゃがいもとそして今追加されたばかりのたまねぎを切っている。
私は使えないと思われているのだろうか?
前の料理のバイトほうが遥かに量があった。
昔を懐かしみながら、ふと思うことがある。
庭の手入れって。なんだ?庭師がいるんじゃないのか。
今の情勢は庭師すら雇うことが出来ないくらい圧迫されているのか?
経験があったからいいけど、勉強ばかりやっていた奴が庭師の仕事が出来ると思っているのか?
終わったときどこかからなにやら視線を感じたが殺意がないので放っておいた。
そして終わったと報告すれば魯礼部官が急いで見に来て
「確かに。」
とまじまじと驚いた顔された。
出来ないと思っていたのに出来たからか。ならば頼む仕事間違っているんではないか?
そう思いながらぼーっとしていると、数人の人々に握手を求められた。
それから。
「では、これから宜しく頼む。」
・・・・・・話を聞かなかった。一体何のことだか分からない。
そしてこの仕事が意図することも分からない。
厨房から、細かく刻まれた食材と綺麗になった皿をおいて、
なぜか涙する男たち。
たまねぎか?
それが終われば。
「各部署での雑用。」
・・・・・・いくらなんでも人が働ける量をかるく超えているんだが。
嫌がらせか?それとも試されているのか。
ゴミ拾いをしながら全ての部署を回った。
彼女は一日目。
私たちと同じで夜も空ける時間で終わった。
これで先に終わっていたら化け物よ。
の仕事私たちの倍はあるのに・・・同じ時間っていうのもおかしいわね。
掃除をしている中。彼女の名前が上がった。
倉庫の整理のときに、嫌がらせをしようとした人物は、
終わった時刻ころにゴミをまこうとしていたらしいけど
行ってみれば、綺麗にされて誰一人いないがらんとした倉庫。
一瞬狐に化かされた気分になったらしい。
庭師の仕事は、見事な切りさばきで、
めちゃくちゃにされると隠れて見張っていた庭師が
最後には褒め称えて 魯礼部官に彼女にぜひ師事を願いたいと申し出ていたらしい。
厨房では、仕事が終わり去っていく彼女を泣く泣く送っていく人々。
仕事が確実で、すばやくここでの評価も高い。
しかも新人いじめとされているじゃがいもの皮むきたまねぎのみじん切り、皿洗いを
泣き言一つははかないで淡々とやり続けた彼女を
出来れば厨房に来て欲しい。と料理長に言わしめた。
嫌味を言うために待っていた方々が驚くほどの速さでゴミをかたずけ、
書類を片手に走り回っていた。
嫌味を言おうにも早すぎて捕まらないらしい。
一日で伝説を作り上げた彼女。
でも、輝かしい評価は粘着質な恨みをともに兼ね備えている。
仕事のときに嫌味をいう人々が口にする言葉。
奴は化け物だ。
にこりとも笑わず仕事のみをする鬼だと。
化け物は人とはあいふれないもの。
どうなるか。それこそ二択しかない。
自分たちが適わない相手にどうするか。彼女を尊敬する崇拝する?それとも・・・・・・。
気付かないうちに水面下で動き出していた。
2007.9.7