がっしゃん

鎖が閉まる音がする
犬と千種の声がする

俺は小さくその物語を変えるために文字を紡ぐ

「【解】」


復讐者とよばれる奴等に骸たちは連れていかれるはずだった
リボーンすら、そう思っていたんだ
俺がいくら間違っていると思ってもその考えは覆されないし
勝ったことよりも理不尽さが体を支配していたとき
小さな声がした
小さな声は何よりも大きな存在で、空間を支配した

「【解】」

そう聞こえたときには彼らの鎖はとかれていた

そうして出てきた黒曜の恰好をした美しい少年に俺は目を奪われ
リボーンでさえ声をだすのが遅れた
その男は優しい手で笑顔のまま骸を横抱きにして

「お前何者だ」

「縁 君らはその質問が大好きだね」

笑顔なのに何かうすら寒いものを感じて
俺は腕を擦りながらも、骸をみる彼の顔でその寒さは無くなった
けど、自分の中からなにか黒いものが渦巻くのを感じた

なぜ、自分が彼の腕のなかにいないのか
なぜ、自分が彼に守られないのか

そしてボンゴレ血筋をこれほど呪ったことはない
直感で、彼は自分の敵にはならないが自分のモノにならないことも悟った

「君はなぜ泣いているの」

「あ」

言われるまで気づかなかった自分の頬に暖かいものが流れる

「俺女の子はできるだけ泣かせない主義なんだけど」

困ったように笑う
自分のことを見てくれただけで暖かくなる
横からダメつながと聞こえたけどそれを全て無視して彼を見る

「ねぇ君は 沢田 綱吉でしょ?」

リボーンが銃をかまえたけど俺はそれをとめる
大丈夫彼は俺たちを攻撃しない

確固たる確信があった

「はい、俺が沢田 綱吉です」

「よし、じゃぁ彼女らを頼んでいいかな?」

一体何がしたいのかまったく分からないがリボーンが理解したように口にする

「お前が、グリーンか?」

「そういうこと。実質上俺がすべてやってたことになるから、連れてくのは俺だけってこと」

「・・・それで手を引けと?」

「いいじゃない。せっかく人が能力を見せるチャンスをあげたんだから。
それに俺まで捕まえて最高の演出でしょ」

「いいだろう」

「じゃ、そいつらは丁寧に扱ってよ?変なことしてたら潰しちゃう」

「分かった」

「な、なんれが?」

「・・・・・・

「千種、犬、骸をよろしくな。出来れば俺が会ったときはもっと女らしくなってることを祈るよ」

ジャラリそうして縁の首ににあわない首輪が施された
当の本人はそれを気にしたことなく逆に復讐者をせっついてる
そうして絶対なる王者はその場を後にした



だって俺はね、作者なんだから。最強でしょ?