縁は言う
「骸ってさ髪伸ばさないの綺麗なのに」
「伸ばして何お得があるっていうんですか?」
「ん?俺の趣味」
「・・・・・・君にドールにされるのはとても不快です」
「そ、じゃ俺が伸ばそうかな」
時々彼に翻訳機をつけたくなるときがある
縁といった少年は、むかつくことに綺麗な顔して
なんにでも興味を示す子供のような大人だった
言った手前別に伸ばしても構わない髪を短くした
プライドのために
自分の言った仕事に難癖をつけるのはだいたい彼で
脅しても全く聞かない
それどころか笑顔でかわされる
その手慣れさに嫌悪した
殺しの仕事はだいたい彼がやるそれと情報もどこからともなく彼が持ってくる
けどその時に香ってくる匂いがとても不快だった
あなたはどこの男娼ですか!と罵ってやりたくなったが、
自分にも有益な情報のために言い出せずにいた
彼の手のひらに動かされていたのだと気づいたとき
全ては終わった後で僕は彼を呪った
最初からこうなることを彼は知っていてそれがたまらく癪で
子供だったというならばそうだった
けれど僕は呪いの言葉を口に吐いた
彼が何か変わってくれるのを期待してけど彼はまた笑顔で僕の言葉を流していく
いなくなって気づいたのは、
彼の表情が困った顔とか色々あったのに笑顔しか思い出せない
そして彼が泣いたとこなんて見たことがないという現実
僕は彼を操っていたんじゃない
僕は彼に操られ 守られ続けていた