この世界に生まれて
自分の存在はとても不確かだった
自分と同一がいなくてしゃべり書けてくるものはすべて一冊の本
本が羅列していく文字だけをおっていた
それが名前もなく
親も知らず
世界すらもっていない自分のできうる一つのことだった
そのうち時がたち
自分は見てだけをやめ書き始めた
聞こえてくるともいいがなく心から響くものを書とめはじめた
そしてしる
自分の記した書が世界を作り出していることに
胸がぽっかりとあいた感覚
自分は書に名前を与えられるのに
自分は書に記された人々に名前を与えられるのに
色も音も画像もすべても世界を与えることができるのに
自分はなにも与えられない
まさしく自分こそが真っ白なページだと気づいた
誰か自分を認めてくれるだろうか教えてくるれるだろうか
自分が書き連ねれていくことをわすらせてくれる何かにであえるだろうか
誰か自分を受け入れてくれるなら与えてくれるなら
それはとても幸福だろうと
書に書いてあるその言葉を実感できるだろう
彼はそう思ったそう願った
それは現実となる転生をして彼は自分が書き連ねた書の世界に入った
真っ黒な穴の中逆さまから落ちる感覚
人であれば恐怖と名前の感情を知らない彼はただうっすらと自分のいく世界に夢を見ていた
幸せで残酷で名前だけを知っている物語を彼は乙女のように夢見た
目を覚ませばそこは白い箱だった
白い箱
彼は声に出す
スースーと息がとおるだけで、自分ののどに手をやれば包帯がされていて
自分の声じゃないわめき声と
徐々に赤に染まっていく箱を彼は淡々と見ていた
彼はこの物語を知っていた
しかし
彼はもうこの物語を知らない
彼は
手を差し伸べた少年
いいや少女をみる
赤と青の目六の文字
白い服についた赤い血 顔にまでそれは付いていて
彼はそれはまるで彼女が泣いているようだと思った
「一緒にいきませんか」
彼は自分よりも一回り小さな手をとった
少女の名を 六道 骸という
その名を与えたのは確かに自分だった
書は少年だったが、自分が来たことで少女となった
間違えだらけの書に彼はおちた
自分に与えてほしいという一種の欲によってすべてをかえた