「で、どうなの?!!好きでしょう?幸村くんのこと!!」

凄い形相で私を見る友達二人に、フランスパンをほおばりながら頷くことしかできなかった。



は、もくもくとサンドイッチをつまみながら、どうしてこうなったのか考えていた。
自身の友達二人は、
彼女にしたいランキング一位と二位を争らうほどに、綺麗で可愛く、
そこそこに勉強も運動もでき、性格もいい、なんてギャルゲーな人物なのだ。
ちなみに、私はそのランキングの投票側に混ざり色々男子と会議をしていた。
足より胸派が多いのにびっくりした。私は断然足派だ。
サンドイッチの横にあるポテトチップスの袋を開ける。
パリパリと音を立てて、二人にはさまれているラッキボーイに目をやる。
先週、一人の子が好きだと言えばもう一人も私も、そして必然的に
私に目を向けられ、どうなの!と言われた。目が、三人で一緒なんて運命!!
と訴えていて私も、と言ってしまった。
普通ならば、喧嘩とか陰険なものへといくはずが、だったら正々堂々三人で頑張りましょう!!
誰に落ちても文句なし!!と男前なことになった。

しょっぱいものを食べたら、甘いものが食べたくなった。
横にあるポッキーに手を伸ばす。

ポキポキ。
ラッキボーイこと、幸村精市。
髪はゆるくウェーブがかかっており細い体に、なんとなしにいい匂いがするような気もする。
見るからに美少女なその姿。彼が女ならば、ランキング変動もするだろう。
恋する乙女の友人には忍びないのだが、私の趣味は、和服が似合う奴だ。
彼の場合、和装よりも洋装のほうが似合う。
つまりだ、私は彼にまったく興味はないのだ。
タケノコの山に手を伸ばそうとしたら、横にいる男が吼えた。

「〜〜〜〜いい加減にせんか!!
さっきからむしゃむしゃパリパリポキポキに、
お前は、グループワークをなんだと思ってる!!
いい加減食うのをやめて話し合いに参加しろ!」

真田は、確かに似合うが口うるさいから却下だ。








2009・4・16