それが俺の罪で、俺の罰。
してはいけないことしてしまったと気付いたのは、
その事件が終わって数日経った頃でが京洛家に自ら足を運んだときだった。
逃げることを諦めてしまったわけでなく、俺達のことを考えて
は二つの条件で自分の全てを京洛家に託した。

一つは、怜奈のこと。
もう一つは、俺のこと。

俺も怜奈のように京洛家では破格の扱いを受けていた。
好きな仕事を選べ、好きなことができた。
そのたびに、なんの表情もうつらないを思い出して、
出来る限り俺はの元へいた。


そして、事件が起こる。
その日、俺は用事があっての傍にいなかった。
双子を庇って攻撃をうけた。
内容を聞けば、らしすぎて泣きそうになる。
は、京洛家にいられない人で、
その心が桜華 であった最後の砦でだったんだろう。
あの時、二人を見殺しにしていたら、きっと京洛家で生きていけただろう。
だけど、俺はそうしなかったを誇りに思うし
それでこそ俺の主だと胸を張っていえる。
けど、なんでそのとき俺は傍にいなかったのか無性にやるせなかった。
は死を免れたものの何年も眠りについた。
体は成長することなく髪だけが伸びてずっと寝ていた。
起きたらすべて忘れて新しい人生を歩めたらどんなに幸せか、そう思った。
そしたら、怜奈のために生きなくてもいいし、俺のために主の顔をしなくても良かった。
前のように泣いて、そして食べ物を美味しいっていって食べて、テレビみて笑って
外出ると太陽が眩しくて嫌だって文句言って、そうだ。古めかしい着物じゃなくて
その年頃の服着て、周りの子供となんら変わらないように生きよう。
血なんて見なくていい、暴力なんて知らなくていい勉強が嫌いとかいって
頭を悩ませたら俺が教えてやる。
傍にいて、一緒に生きて明日を笑って生きれたらなんて素敵だろう。
ずっと、祈ってた。


けど、はやっぱり自分のことよりも俺達のことしか考えてなくて。
自分の体が前のまんまのことや、自分の体が鉛のように重いことや、
もう前のように技をだせなくなっていたこともどうでもいいように笑って
涙をながしてもう忘れて自由に生きてくれと俺が言えば、
怜奈や俺を忘れてしまったら、もう生きていかなくてもいいじゃない。と言った。


は、泣けなくなった。
俺が泣くなっていったから。そのかわりによく笑うようになった。
あの日から泣き虫で、甘えん坊な彼女はいなくなって、そして独りになった。
だから俺も、俺を捨て私になった。
赤い色を好んで女の服着て高慢で我が侭な俺を覆い隠すように。
独りになんてさせない。今度は何があっても傍にいる。
今度こそ守ろうと、一緒が無理でも、後ろについていくことはできたから。

最後の父親との約束のために彼女はすべて偽って生きてきた。
いいや、妹と俺のために。

彼女は弱いと笑う。

俺は強いと泣く。



なぁ、京洛家のボンボン。お前は、どこまでにつきまといたかったかしらねぇけど。
お前は一ミクロンもに思われることはなかった。
ずっと勘違いしていたようだから言うけど。はお前によって変わったんじゃない。
俺の言葉によって変わったんだ」



「・・・・・・だから、だからなんだというんだ。その理由をつくったのは俺だ。
俺がすべて今のをつくってのすべてが俺のもんだ。
あの日俺と出会ってから、すべて俺のもんだ!!」

そう興奮気味ではなし宗主は床に転がっていた、の首をとると握り締めた。
それは、宗主の歪んだ愛そのものの姿で、綱吉は異様なその光景にツバを飲んだ。

「な、なんで、そこまで固執するの?」

理解できないとばかりに声を張り上げた綱吉の姿を
宗主は笑い飛ばした。

「お前らにいっても分からねぇよ。あれは、奇跡みたいなもんだ。
は、俺ので、誰のものでもない」

なぁ、そうだろう。とに問いかける宗主に鏡は皮肉気味に言った。

「それが、お前の愛か。ボンボン、腐った教育受けていたみてぇだな。
それで、がボンゴレ入りそうだから、ボンゴレ潰して?
がそこのやつに取られそうだから攻撃して?
お前はどこのガキだ!!」

「黙れよ、鏡。ちょうどいいじゃねぇか。今のボンゴレは不安定だ。
それに、が目を覚ますと思ったんだが、な。先に事切れた。
こいつも哀れだ」

その言葉に死人のようだった怜奈が目を見開いて宗主を見る。

「な、なにそれ?どういうこと」

宗主は、いけねぇいけねぇと頭をかくと、

「怜奈、お前に言い忘れていたことがあった。
はな、お前らが別れたこと知らないぜ。こいつはことに恋愛ごとにまったく
気付かない奴だった。俺の嫁計画は最初ので流れてたんだ。
すまんな。うそをついて。そうだったな。すっかり忘れてたぜ。俺としたことが。
が来た本来の目的は、ボンゴレの総攻撃を知っていてとめにきたんだ。
ふっ、愛されているねぇ。お前ら。本当に、憎たらしいよ」

そういって、宗主は雲雀の元へ行く。
雲雀は宗主を殺さんばかりの目で睨んでいるが、それを一笑して。

「特に、こいつ。お前はの目の前で殺してやるつもりだったのに、
ちょっと誤算があったようだ。・・・まぁいい。お前らもすぐに地獄へ送ってやるよ」









2009.1.26