戦いが終わって、澄みきった青空。
草壁の報告が終わると、入れ違いに入ってきたのは、

怜奈だった。

僕は、屋上で寝転がっている。
怜奈は僕と一定の距離をたもったまま、立ってる。
この学校には二人しかいないと思えるほど静かだった。

それから、怜奈は言った。


「・・・恭弥さん」


怜奈の顔は僕から見えない。
僕は、屋上を降りた。
怜奈をそのままにして。

廊下を歩いていた。
僕の中の、答えは曖昧だ。
それをはっきりしてと言われたのはしょうがない事だ。
怜奈は、僕にとって癒しで傍にいても邪魔にならない人
可愛いし強くてなにより楽しい。

応接室を開ければ、がいた。
は、相変わらず笑っているけど、それに心はついていってない。
囚われている。あの男に。

けど、前みたくお茶に困ることはない。
目の前には、美味しそうな紅茶が湯気を立たせている。
いい匂いだ。
飲めば、ずっと求めていた味で、がここにいると確証づけるものであった。
なので、いれば何度も要求してしまう。
は、それで終わりとばかりに席へつこうとする。

「ねぇ」

ねぇ、いかないで。なんて、言えない。
だから、君が一番答えたくないことをかわりに聞いた。
言えば、苦笑で僕には理解できない言葉を言う。
答えが返ってきたのに、よけい分からなくなった。
ただ、分かったのは君はあいつを語るときは、嬉しそうで哀しそうに笑うことだけ。

そんな顔しないで欲しい。
僕が言った言葉は君を救えただろうか。



「私は、あなたの恋人ですか?」
この感情を知る前だったら、怜奈は僕の恋人だといえたのに、
今じゃ何もいえない。

あの時、浮かんだことといえば、
は、僕にとってなんなんだろう?
そんなこと。



2008.12.25