5年生になったら、5年生になったら〜なんと一人部屋嬉しいな♪
はい、 です。春です。
今、俺の一人部屋である部屋が大変なことになってます。

「なー。俺、豆腐食べたい」

豆腐君、俺の膝に寝ないで。

「なんだ、兵助。そんな目的でのところにいるのか。
、俺はに逢いにきたんだ」

変装名人君、腰にしがみつかないで。

「ごめんね。みんなで押しかけちゃって」

ニコニコ笑う本物君。俺の本を勝手に読まないで。
あ、これ見たかった本なんだ。趣味あうなぁ。
なんて、聞こえない。俺はお前らと違うんだ。イケメンじゃなくパンピーだ。
キラキラのとこに一個河原の石みたいな俺が可哀想と叫びたいが、
俺、普通だからそんな強気に出れないので、
言葉を飲み込みお茶をズズーとすすることしか出来なかった。


ダーン

「?」
「?」「?」「?」

「お、お前が、 かぁぁぁぁ」

「あ、はい」と言う前に、彼ら三人の動きは早かった。
まず、豆腐くん・久々知くんが足払いをし、
変装名人君・鉢屋くんが、ボディーに一発、
倒れた男の後頭部にとどめと、本物くん・不破くんが、パァンと叩いた。
男は完全停止した。

「うるさいぞ。ハチ」
「豆腐ー」
「ハチ、ここはくんの部屋だし、ちゃんと扉直しておいてね」

怖い。イケメン怖いよ。
ってか地味に不破くんこわい。




8・餌付けしたなら、最後まで飼えよ。




このごろ仲の良い奴らは全員、どこかに行ってる。
集まっているだろうと思う部屋に行ってもガラーン。
いたにしても、みんな口々に「」「」と言い何か食べている。
餌付けか?餌付けで、こいつらを懐柔したか、なんて奴だ。
俺はそいつに一言言いたかったが、奴の組はあの5年は組。
他の組が一歩入れば、「完全別世界」
入るならばまず土下座して、すいません。は組じゃなくてすみませんと叫びながら、入れ。
そうすれば、どうにかなるはずと呼ばれている。
というか、彼らのは組とろ組が組む割合が少ない。
以前、俺らの組の先生に聞いたものによれば、
「私はまだ、殺されたくもないし、君たちを殺されたくもない」と泣いていた。
つまりだ。5年は組に行くものは、ほとんどいない。
そして、俺もいやだ。プリントもっていった奴が、泣いて帰ってきたのを横で見ていたのだから。
5年は組+餌付け=最低最凶野郎。
みんな、なんでそんな奴を嬉しそうに語るんだよと、叫ぶように胃がキリキリ痛む。
こんなときは、委員会で癒されようとした。

「そういえば、竹谷先輩って、5年でしたよね」

あまり話しかけてこない孫兵が俺に話しかけてきたのだ。

「長い黒髪で、睫毛長い人って知っていますか?」

あの、人と関わるのが嫌いな孫兵が、自ら関わりにいっている。
大人になったな、俺以外の上級生に関わろうとしなかっただけに、
ちょっと複雑な気分だが、そう、自分しか懐かない猫を取られてしまうような。
しかし、俺。
孫兵は、今、一歩踏み出そうとしているのだ。
ここは母親の気分で、俺の鼻水と涙はないものに、孫兵が距離を置くのも
見えてないで、俺は言う。

「俺の友達で、久々知 兵助っていうんだ」
豆腐好きで、優秀な奴だよ。5年い組で、と言えば、
「久々知先輩か」と名前を呟いていた。良かったな、兵助。良い後輩一人増えるぞ。
と思いながらも、なぜか寒気と、どうしてか兵助に謝らなくてはいけない気分になったが、
一歩前進偉いぞ、と撫でようとすれば高速で移動された。

「触らないで下さい。僕に触っていいのは先輩だけです」

また、か。
あのやろぅううううううううううううううううううううううううううううううう。
プツゥン。

俺の何かが切れて、そのまま直進。運よく と書かれた部屋を見つければ、
なぜか、床に寝かされていた。

「大丈夫か?」

「ああ・・・・・・っついつぅ、なんか後頭部が凄い痛い!!」

「・・・・・・覚えてないのか?」

「うーん、どっかに向かってたのは覚えてんだけどなぁ」

俺の頭に、ひんやりした手ぬぐいをそっと男は抑えた。
男の顔は、平凡だが、長身で俺よりも高い。
そして、手が細くて長くて綺麗な手をしていると、感心していた。

「なんか、ごめんな。俺お前に迷惑かけちまって」

きっとどこかで倒れていた所がこいつの長屋前で、助けてくれたんだろう。
原因が未だ思い出せない俺は、ツキリと痛む頭を押さえながら起き上がる。

「いい、困ったことがあればお互い様だ」

にこりと笑ったそいつについドキリとする。普通の顔だが、笑うと印象が変わる。
少々大人っぽくなる。
つい、顔が赤くなるが、男から目を離してようやく外は暗闇であることに気付く、
長い時間までこいつの所にいたらしい、本当に悪いと思う同時に、ここまで世話をしていた
こいつに好感がわく。

「お前、良い奴だな」

「そうか?俺は」

ワルイヤツダヨ。そう言って自嘲気味み笑う彼に、ああ、俺が守ろうと思ってしまった。


ちなみに、少しすると、ぞろぞろと兵助や、三郎、雷蔵が部屋の中に入ってきて。

、なんか俺の部屋に、毒虫がいる。泊まらして」

「それなしな、泊まるんなら、俺も泊まるから」

「皆で泊まればいいよね、ねぇ

ああ、こいつの名前がというのかと知れた喜びと聞き覚えがある名前。

「お、お前  か?」

「ああ、俺は だ」

からは甘い香りが漂った。
その瞬間、俺も餌付けされた。
だけど、それも一種の愛情表現。前みたいな嫌な感情の反対。
俺も生き物が懐かないときによくするしな。
まぁ、俺は他の奴と違って、という甘い奴だけど。

5年は組+餌付け=最低最凶野郎+甘い香り=俺・竹谷 八左ヱ門は
最後までやるときめたら守ります。
そう、ペットは最後まで。
俺はを守ろう。










2009・10・17