おはようございます。皆さん。
今日は、僕こと5年は組、峰 藤が5年は組の日常をちょっとだけお教えしたいと思います。

「おはよー峰」

と朝から僕に声をかけたのは、 。一年の時からの仲間です。
僕らは一年からは組で、は組は落ちこぼれのは組とからかわれましたが、
全然気にしない。だって、僕らは全員忍びになる気はないのです。
でもあんまりうるさかったから、僕らの一人が彼らに優しく諭せば、二度と言わなくなりました。

「峰、これ包んで」

朝、教室に来ると一番の仕事はこれです。
団子屋志望のとお菓子作りを手伝うこと。
この教室は、からくり好きの先生というか大好きな先生により、
朝は、調理場に変貌します。どうやって一瞬で元に戻してるかなんて、
この組にいれば不思議と気にならなくなります。ようは慣れ。
ちなみに、このお菓子作りはかなりの重要な役割なのです。
これがないと僕らの担任・篠神 悠一郎先生は拗ねて授業放棄をし、
あまつさえ、2・3日ご飯を一切食べません。はっきり言えば外見ばっかり立派な拗ねた子供です。

「ふー今日もありがとうな」

と笑う。は、この組一番の苦労人で、お母さんだと思います。
が、侮るなかれ。
僕らは、と長い時間過ごしていたので、彼に陥落することはないですが、
彼は、無自覚のタラシ。しかも、同性のみ発生という、本人は女の子がちゃんと好きな
奴ですから、不憫な性質を持っております。




間章:完全別世界の住人の呟き





「はい、今日もぴったりいますね。丸っと」

お菓子もあってお茶もある先生の机は朝の毎度の風景。
たとえ、4人のはずの組に2人しかいなくても、篠神先生が丸といえば丸なので、
これも見慣れた光景なのに、今日もが先生に文句を言っている。

「目が腐ってんのか。見ろ。二人だって!!おい、峰も言ってやれ」

いえいえ、僕はそんなたいそれたことできませんよ。

昼の時間近くにようやく2人が出てきました。
まぁ、ここまでの授業ははっきり言えば、と先生の漫才なので、
いなくてもいいのですが、僕は見るのが好きなのでいつもいます。

「おー峰。今日も面白かったか?」

「藤野も見ればいいじゃないですか」

「なんか惚気を見てる気がしてきたから、なぁ?」

「木藤は寝たかったから寝てた。文句ある?」

「人の話はちゃんと聞こうぜ。木藤」

「木藤は、峰みたくあいつの口調になりたくない」

「へーそれは、誰の口調ですか?」

ニコリと、笑顔の先生。後ろでかちゃ、かちゃと皿の片づけをしている
ああ、これはやばいな。ススっと後ろへ下がる。

「き、木籐は、先生のことダイスキです」

「そうですか。私もダイスキですよ。では、木籐くん、今日も丸な理由を
教えてください」

じりじり近寄ってくる篠神先生に、誰にも何にも恐れない木籐が、
うるさい奴らに優しく諭して何も言わせなくさせた木籐が、震えながら叫び声をあげた。

「ま、これもいつものことだ」

「籐野、連れてきてさっさと授業始めよう」

により納まった篠神先生が今日は試験ですと、問題を渡した。
抜き打ちではない。他の組の奴らは知らされている結構重要な試験だ。
だが、僕たちは怒らない。なぜなら。

「篠神、目の前に張ってあるそれはなんだ?」

「いい質問です。くん。これは、ある組のみんなが100点をカンニングでとって
感動されていた方がいたので、私も感動するかなっと思って」

「どうどうと黒板に答えが張ってあるけど」

「え、だって、わざわざ答え探すの面倒でしょう?目の前にあれば楽かなとの先生の配慮です。
あ、くん。お茶とお菓子みんなに配り終えましたか?最後の一問はそれへの解答です
採点者は作者・ くんなので、みなさん遠慮なさらずに書きましょう」

うん、僕らの組の試験ってお菓子とお茶が出るんだ。
毎回楽しい。また一段と腕を上げたね。


ちなみに、前までは真剣にやってたけど、採点する側がやる気がなく、
紙飛行機で一番長く飛んだので採点していた。
彼曰く。こんな紙切れ一枚で、一体何がわかると言うのです。らしい。

座学のときは。
はい、今日の座学ですが、あんまり先生好きじゃないので、忍ともを2年次最初にみんなで燃やし
お芋を作り楽しみましたね。
私としたことがうっかり、今日はどうしても忍ともが必要なので、これを拝借しました。
はい、よく見て下されば分かるように、6年生のですね。
落ちていたのを拾ったので、いらないのだと思われます。終わったら、また芋でも焼きましょうか。

拝借したっていったのが、落ちていたのに変わったとか。

実践のときは。
皆さん、覚えていますか、人の急所。
はい、では、ここに等身大の人形がありますので、急所に入れてください。

その人形動いてない?とか。

実習のときは。
はい、実習です。皆さん、今から私を襲ってください。
私の体についている一部を取れたら終了です。

と、一週間かかって甘いもの食べれなくて倒れた所を押さえましたね。僕らとか。


でも、篠神先生はとても立派な先生です。としか言えないのは5年間かけて
僕らのかけた催眠なのでしょうか。



それと、僕らの間で、には知られないように賭け事をしています。
の男の落とし度は半端ないので、『は誰と落ちるのか』が賭け事の対象です。
4年次からは学園の方も加わり始めました。おや?

「綾部 喜八郎も加わったの?」

「おう、ばっちり落としてたぜ。俺の情報によると、綾部はを落とすために、
は組の長屋付近に穴を一杯掘っているらしいぞ」

「あ、5年イケメンズの好感度上がってない?」

「伊賀崎 孫兵がそろそろ動きそうだね」

三人が顔を見そろえて笑う。

「「「あー本当、この組は楽しい」」」


つまり、僕たちはのいるは組が大好きなんです。










2009・10・25